D&Oマネジメントパッケージの対象となる事故例
会社役員にふりかかると想定される事故例をご紹介します。
様々なケースに備え対策を立てる必要があります。
想定事故事例
- 関連会社が、不動産投資の失敗により金融機関からの借入金を自力返済できなくなり、記名法人がその債務を肩代わりした。記名法人の取締役に善管注意義務違反があったとして、株主から損害賠償を請求された。
- 従業員の不正取引により記名法人が巨額の損失を被った。取締役としての監視・監督義務を果たしていなかったとして、株主から損害賠償を請求された。
- 従業員が、会社のコンピュータ内の情報を利用してインサイダー取引を行い、その一部について刑事責任を問われた。取締役らに、インサイダー取引の防止に対する取締役の任務懈怠(善管注意義務違反)があり、この事件により会社の社会的信用が失墜したとして、株主から損害賠償を請求された。
- 役員が従業員に指示した不正会計により投資判断を誤らせたとして、株主から監査役に提訴請求書が送付された。監査役が提訴請求に基づき検討した結果、不正会計を防ぎきれなかった他の役員にも監視義務違反に基づく責任が認められるとして、会社が役員を相手取って損害賠償請求を行うこととした(不正を指示した役員は、法令違反に認識があったため補償対象外)。
- 飲食店チェーンの従業員が過労死したのは、全社的な長時間労働を取締役らは容易に認識できたにもかかわらず問題を放置したのが原因であり、役員は任務懈怠責任を負うとして、遺族から役員個人に対して、損害賠償を請求された。
- 海外の企業とジョイント・ベンチャーを組んで新製品の開発・発売を準備していたが、事業遂行上の問題により提携関係が破綻した。相手先の企業から提携解消の判断を不当とする損害賠償を請求された。